丹波篠山プチ旅行~秋から冬の味覚を訪ねて
今年の丹波篠山黒枝豆の開禁日は10月5日。この日から約3週間が食べごろだ。糖度が高くしっかりと豆の味がするこの黒枝豆は、さやの中に大粒の実が2粒。日が経つにつれて身が熟し、さやと豆の色が黄緑から茶色っぽく変わっていくのだが、傷んでいるのかと勘違いしてはいけない。この茶色い「あばた」が出始めてからが本当の食べごろなのだ。10月中旬、下旬とどんどんコクが深くまろやかになる黒枝豆の味。初秋の篠山の味として、毎年楽しみにしている人は多い。京阪神のスーパーなどでも買えるが、せっかくだから生産地を訪ねてみたい。
大阪から車で1時間の兵庫県篠山市なら、十分日帰りで往復できる距離だが、あえて泊まりで出かけてみる。ゆっくりと体を休めて、美味しいものを食べて、そして旬の黒枝豆を買って帰る小さな旅だ。田園風景が広がる道を車で走っていると、黒枝豆の畑はすぐにわかった。少し「あばた」が出ている様子を見て、熟し具合は丁度よい頃だと知る。
篠山の城下町は、コンパクトにまとまっているから散策にさほど時間はかからない。町家を改装した雑貨屋やカフェ、そして創業は明治だろうか江戸時代だろうかと創造したくなる和菓子屋さんや食堂がある。もちろん篠山城跡も外せない観光ポイントだ。
宿は「新たんば荘」。森の坂道を登るとクラシックな北欧風の建物が迎えてくれる。吹き抜けのロビーがある本館は純和風の部屋。渡り廊下でつながっているログハウスの部屋は、木が持つあたたかい雰囲気に包まれて、部屋全体がリラックスできるムードだ。
このログハウスの一室には秋篠宮ご夫妻が泊まられたこともある。その部屋は、特別室として1日1組2名限定の宿泊プラン「スイートルームパック」で予約することができる。リビングとベッドルームがあるゆったりした部屋は、チェックインとアウトがゆっくりめに設定され、存分に休日を過ごすことができると夫婦の記念日に利用する人も多いそうだ。
※上記掲載写真はイメージです。
部屋や料理はたくさんあるプランから選べる。最近の傾向は、一人鍋が付いたセットを選ぶ人が増えているそうだ。一つの鍋をつっつきあうのも楽しいけれど、食べるスピードが違ったり、鍋奉行同士で意見が別れたり、気を使うのは嫌だというのが理由らしい。
猪の猟期が始まるこれからの季節なら、やはり「ぼたん鍋」だろう。たっぷりの野菜と猪肉を独自ブレンドの味噌で煮込むと、猪から出るダシが味噌に溶けて野菜のまろやかな味を引き立てる。さきほどの一人鍋を選ぶなら「ぼたん御前」。前菜、造り、茶碗蒸しなどの一品料理に、ぼたん一人鍋と猪肉の陶板焼きが加わる。
また、隣接する篠山市総合スポーツセンターは、グランド、テニスコート、体育館があり、スポーツ合宿の宿としても多く利用されている。阪神間地域までなら15名以上の団体には無料送迎バスがあるというのもありがたい。
晩秋から冬にかけて、ゆっくり、のんびり、
すごす近場の旅におすすめの宿だ。
●宿泊プラン
ぼたん鍋(1泊2食付) 11,124円~
ぼたん御膳(1泊2食付) 11,124円~
※11月~3月
60歳以上のシニアプラン 1泊2食付 8,000円~
グラウンドゴルフパック 1泊3食付 9,616円~
(しあわせの里又は村岡緑産GGプレー代含む、15名以上無料送迎有)
新たんば荘(しんたんばそう)
079-552-3111 篠山市郡家451-4
http://www.tanbaso.jp/
黒枝豆ガイド http://tourism.sasayama.jp/kuro-edamame/
ぼたん鍋ガイド http://tourism.sasayama.jp/botannabe/<