【星野リゾート 青森屋】青森の文化を堪能する旅

青森の旅2日目。話題の「十和田市現代美術館」と「是川縄文館」を訪ねたあと、「星野リゾート 青森屋」に移動する。

世界的に知られる現代アート作品が展示されている「十和田市現代美術館」。アートな街十和田「アーツトワダ」の中心施設で、1作品1個室となっており、気になる作品はどの角度からでも何度でも眺めていられる。

次は、2021年7月に世界遺産となった「北海道・北東北の縄文遺跡群」是川石器時代遺跡の遺跡や縄文の魅力を発信している「是川縄文館」。今まで目にしたものとは全く異なる美しい展示に驚くと同時に、縄文時代の優れた技術や優美な出土品に心奪われた。

「星野リゾート 青森屋」にチェックイン

そして夕刻、「星野リゾート 青森屋」へ。ドライバーさんから「着きましたよ」と言われたもののまだ走行中。なんと敷地は東京ドーム約15個分もあるのだ。青森の原風景ともいえる美しい景色を眺めながらホテル入口へ。チェックインを済ませ受け取ったルームキーの愛らしいこと。

2019年に完成した「青森ねぶたの間」は、ドアのディスプレイからわくわくさせてくれる。ドアを開けると出迎えねぶた「田村麿と妙見宮の鬼面」が。「跳人ロード」とネーミングされた廊下は、足跡が描かれており、このとおりに跳ねると自然に跳人のステップになるのだ。用意された跳人の衣装を着けると、部屋の中でねぶた祭り気分に。

主室のテレビもねぶた絵のパネル「TV見っかねぶた」で隠され、現実を忘れて過ごせる仕掛けも。寝室の天井には見る位置によって見えるものが変わるねぶた絵が。水回り設備もねぶた一色。これらはすべて、ねぶた師・竹浪比呂央氏が携わっているものだ。ねぶたを実際に見たことがなくても一度は泊ってねぶた祭り三昧といきたい。

■青森ねぶた祭:8月2日~8月7日の6日間開催

青森屋の館内は楽しみがいっぱい

部屋に荷物を置き、館内を散策しようと1階へ。エレベーターのドアが開くと、何やら祭囃子が聞こえる。「じゃわめぐ(わくわくする)広場」言葉通り、わくわくしてテンションが上がる。

フロア全体に昭和レトロで懐かしい雰囲気が漂う。土産物売り場に屋台、酒場もあって、とても活気がある。

りんごの木には、ひねるとよく冷えたりんごジュースがでてくる蛇口付きという心憎い演出。

華やかなねぶたの設えがあるステージにでは、毎晩「じゃわめぐショー」が開催(2022年3月31日まで実施)されている。津軽三味線の力強い音色、朗々と響き渡る青森民謡、青森に来たことを実感させるステージにしばらく聞き入る。

次は約40年の歴史を誇る「すこっぷ三味線」だ。チューニングから始まり迫力ある演奏は、本当に弦が張られているのではないかと目を凝らすほど。さすが「第3回津軽すこっぷ三味線世界大会」で優勝の実力者の演奏だ。一般参加のコーナーでは踊り手も現れさらに盛り上がる。

郷土料理を心ゆくまで味わう

夕食は、割烹着姿のかっちゃ(お母さん)がお出迎えしてくれる「のれそれ食堂」へ。コロナ禍で配慮されたお料理を囲むアクリル板は照明に照らされスタイリッシュな印象。ここは夕食と朝食ともにビュッフェスタイルで自由に料理を選べる。

のれそれ食堂では、地元でなじみのある魚介・野菜をふんだんに取り入れた郷土料理が楽しめる。

あつあつの目前料理のひとつ「炉端焼き」は、かっちゃが一生懸命(のれそれ)焼いてくれる…香ばしくてうまい!
お料理の一部を紹介しよう。

「鮪の漬けまんま」は、にんにく醤油に漬けられ奥深い味わいに。

クセが強いと言われる「ほや」も食べやすく調理されており、手で皮を外しパクリ!

デザートも多種類並ぶが、特産品のりんごを使ったものはぜひチョイスしたい。この日は「りんごのコンポート」と「姫りんごのアップルパイ」をいただいた。

露天風呂に屋外散策で世はふける

ショーで熱くなった体を冷ましに屋外へ。「ねぶた雪灯り」を見に、公園内にある浮見堂へ向かう。間近で見るせいなのか、冬の澄んだ空気のせいなのか、ねぶたが更に凛として見える。夏だけのねぶたが雪の中で見られるのは、ここだけの贅沢。

露天風呂でも冬だけの楽しみがある。青森ねぶた祭の起源といわれている「ねぶり流し灯篭」だ。露天風呂「浮湯」の周りの池に小灯篭を浮かべ再現されている。肌がツルツルになる温泉に浸り至福の時が流れる。

馬車で自然の中を散策

翌朝、「ストーブ馬車」に乗車。私たちを乗せた馬車を力強く引いてくれるのは“きらら”。馬方さんにもらった名刺には課長の肩書が!前髪の三つ編みがキュートな女の子だが、パワーは半端ない。

ストーブ馬車は冬期限定で、馬車に設置されたストーブの中では薪が赤々と燃えていて、窓を開けないと汗ばむほどの温かさだ。スタッフさんのやわらかな方言まじりの案内に心地よい揺れが相まって、景色を眺める目も細くなる。

馬車を降りて、きららにお礼のご挨拶。こんな近くで馬とふれ合えるとは…優しい眼差しに癒される。

スイーツに郷土の名品、遊び心あふれるものなど豊富なお土産は、時間をかけて選びたい。

お祭り気分が止まない「星野リゾート 青森屋」。郷土の味を堪能し、方言にふれ、文化を楽しむ。季節を問わずゆっくりと滞在したい宿だ。青森について、まだまだ知らないことばかり。「また来よう!」という思いを抱き帰路に着いた。

■星野リゾート 青森屋
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/aomoriya/

「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」編はこちらから

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